~その生い立ちと歴史を探訪~
“加古川町の川まつりは、俄然近づくにつれて人氣沸騰し種々な催し物が豫想よそうされてゐるが搗かてて加えて本年は待望の公會堂の新築落成式を兼ねてゐるので一層の好況を見せるであらう“
~昭和十年十月二十九日付
昭和モダンが醸し出す、温かみのある文化の殿堂
古い街並みの一角に昭和モダニズムの雰囲気が漂っている。昭和初期、当時の流行でもあったアールデコ調で、かつシンメトリー(左右対称)な構成で近代的な公会堂が初めて当地に建設された。
当時この界隈は町役場や教会などが立ち並ぶ町の中心地であった。
公会堂の2階には半円形のステンドグラス。重厚な手すりのついた人造石の階段を上り、内側から東向きにステンドグラスをみると、淡い彩色のガラスがよく光を通し、人々は好んでその下でくつろいでいるようである。
設計者は、県営繕課長・置塩章氏。施行は前川組(現前川建設㈱)総工費は、六万五千円(現在の物価価値では、およそ一億数千万~二億円程度と思われる。)約700人が収容でき、完成当時は演劇や講演会などが開かれ、東播磨の文化の殿堂となった。生い立ちと歴史
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